――嘗てはミルキイ・ウヱイと呼ばれし少女に―― 指呼すれば、国境はひとすぢの白い流れ。 高原を走る夏期電車の窓で、 貴女は小さな扇を開いた。 津村信夫の詩は「ミルキイ・ウヱイ」とひそかに呼んだ少女、内池省子との出会いと訣れからはじまる。昭和六年、…
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